この事例の依頼主
年齢・性別 非公開
相談前の状況
「父が他界後、遺言書にない財産が発見された。分割をめぐり息子と義理の母で揉めている。」とのご相談。対象財産は死亡したお父様の分の老人ホーム入居保証金でした。
解決への流れ
死亡から9か月経っての相談であり、10か月以内に遺産分割のメドが立たない恐れがあることから、とりあえず法定相続分による相続税のみなし申告についてお手伝いさせていただき、後日、修正申告を行いました。また、肝心の遺産相続協議については、遺言書の記載や、従来の家族関係などをもとに、遺言したお父様の意思を推測し、相手方と粘り強く交渉を重ねた結果、相続人みなさまの納得が得られるような合意に達することができました。
★遺言書を無効として協議で全員の合意を得ることに成功!★→遺言書は形式や内容の不備のため、後日のトラブルになることもあります。死後、親族が争わないためにも、本やネットの知識だけではなく、一度は弁護士のチェックを受けましょう。また、相続には相続税が発生することが多いので、遺産分割の際はその点の知識を有する弁護士に相談することをお勧めします。そして、もっとも相続弁護士として大事なのは、親族間の利害調整です。単純に依頼者の一方の言い分のみを声高に主張するのではなく、お互いの主張の理由をよく聞き、それが正当なものであれば認め、あまりにも過大な要求であればその点を説明する、すべての当事者に対してそのような対応をすることで、利害を調整していくという根気のいる作業ができることが必要です。